自然の中にいると、普段の都会生活では使わない感性が開かれますね♪
学校様の入村式で、校長先生が生徒さんたちに語っておられます。
「耳を澄ませてみましょう。どんな音が聞こえますか?」
そう、この ひとこと。 これで生徒さんの意識が変わります。
感覚が自然の細やかな事象に対して開かれるきっかけとなる 魔法の言葉 です。
耳だけでなく、風に乗ってくる山の木々の花の匂いも、穏やかな日の光りが体に注いでいる暖かさも。。
鋭い人は、山の生き物たちが こちらに注意を向けているその意識も感じることが出来るでしょう。そう珍しい感覚ではありません。人間もサル並みの野性感覚は十分に備わっています。動物としての「地の感性」に時おり戻って、心を地に着地させることは、とても大切で素敵で必要なことだと思います。最近は、子どもたちでさえ、意識ふわふわ状態がつづく情報社会に囚われがちですからね。
前置きが長くなってしまいましたが、今回ある学校様が2泊されるうち、1日目の晩にピアノの演奏会を開かれました。
この演奏会は 実はある目的をもってピアニストの方にわざわざ来てもらって行われました。
その教育上の目的とは、「立志」です。
中学2年生って、多感な上に 友達関係や将来のこと、兄弟・親との葛藤とか、恋心とか、もういろいろ思い悩んだりすることもある青春の入り口です。
親御さんなら、たぶん私たち(親世代)の時よりも、なんだか余計大変そうと思われることも多いと思います!気を遣うところがめっちゃ細かくて、狭くて大変そう。
そんな中で、行われる「立志の集い」
これまでの人生を静かに振り返り、同じ世代が同じときに ふと 自分の立ち位置を今一度確認し、これから大人に成長していくことを自覚する。ある意味、決心をしていくとても大変なこと。でも、大切なとき。
それは儀式と言っても良いでしょう。神聖な時間を私は感じることが出来ました。
生徒さんたちは、本当にみな静かに 静かに 演奏を感じておられました。
いろんなことを感じて 考えて 想っておられたと思います。
生徒さんからは直接感想は聞きませんでしたが、
そんなの恥ずかしくて、本当の事は、
自分の心の胸のうちなどは 語らないものだと思います。
でも聞いていたスタッフたちは不思議なことを言ってました。
「まるで、自分のために 弾いてもらっていた気がする!!」
「メロディーが なんだか自分の心と つながってた感じがしました」
「キャンプ場でこんな演奏が聴けて すごい得した気分になれました」等々
ピアニストは山矢修司さんという方です。
言葉で語り掛ける以上に、音楽は心を揺さぶるメッセージとなることがあります。
山矢さんの演奏に込められた愛のメッセージを聞きながら、
生徒さんの心の中のモヤモヤが晴れて、前向きに人生と向き合う機会となったならば、素晴らしいことだと思います。
私は、この選択をされた学校様は、素晴らしい機会を生徒さんたちに提供されたのだと確信します。味のあることをされる学校様があって楽しいです!